展示のお知らせ

トキ・アートスペース企画
KUTAI/躯体
木村 浩之|指田 容史子|ヒラタ ヒロヒコ|ミホリ トモヒサ

2023年11月28日(火)-12月3日(日) 12:00〜19:00 (最終日は17:00まで)

身体をキーワードに発起人木村の呼びかけで、指田、ヒラタ、ミホリの敢えて作風の異なる4人が集まりました。この4人はトキ・アートスペースを中心に発表しており、其々独自のスタンスで作品と身体の関係を密接に考える作家達です。 互いの活動は今までにも知るところですが、今回「KUTAI/躯体」という名で、グループ展を開催することとなりました。本展を通じ4人の相互理解と、作品や構想が深まったことで新たな相乗効果が生まれるなか、響き合いと広がりある諸相をお楽しみ頂ければと思います。

木村 浩之
Hiroyuki KIMURA
「身体性」に興味を持ち、特に相撲をテーマに制作している。絵画的なアプローチと共に、自ら武道を実践することで、実感を伴った表現を目指している。 身体の持つ輝きや精神性に魅力を感じ制作を続けてきたが、近年は自然の中に人間がいる俯瞰した視点で描いており、自然と人間が一体化し、そこから物語が紡がれる寓話的な表現を試みている。 日本の風土から生まれた美意識と、身体から生まれる命の鼓動を、画面に宿したいと思っている。

指田 容史子
Yoshiko SASHIDA
主に「服」をモチーフとし制作している。個人的な感情の依り代として機能する服に、自らの感情、身近な人への哀悼、祝福を託している。生物が纏うものには過去の環境にまつわるすべての記憶も宿していると感じる。 2018年に初めて自然物のタペストリーを八ヶ岳で野外制作をしたことで、自然の摂理の一部に自分が存在していることに気づかされた。以来「森」のシリーズを継続し、作品は時間と共に老いいずれ土に環る私自身とも重なる。

ヒラタ ヒロヒコ
Hirohiko HIRATA
合理的なもの、真面目なものに価値が置かれがちな世の中だが、非合理的なもの、不真面目なものの中にも人間の本質が潜んでいるのではないかと考え、それが作品に繋がっている。 作品は主に装置性のある立体物を制作している。 装置とは社会や人々の役に立つべく作り出されるもので、現代社会にとって必要不可欠でシリアスな存在である。そこに自分なりの価値を付随させることで、真面目も不真面目も持つ人間の本質を表現したいと考えている。

ミホリ トモヒサ
Tomohisa MIHORI
近年は主に、自身や人間を含めた広義の自然物の動きをモチーフとして、時間や空間、光や波など、基本的な物理の法則を引用し、微細な動きや微細な音を発する作品を発表している。特定の事柄を想起させることなく、心臓や胃の動き等のように自身の意思で制御不能で制御不要な動き、また、エラーや当初の考えとは異なるモノ、自然現象のように予測不能な、また、必要以上に目立つことの無い穏やかな、ひとつの風景のような作品制作を試みている。