見えない力―感動という原点 [木彫]佐々木誠+[日本画]木村浩之

【前期】 2017年4月23日(日)~4月29日(土)
【後期】 2017年5月6日(土)~5月10日(水)
営業時間 12:00~18:00 * 最終日は17時まで 入場無料

ギャルリさわらび
galerie sawarabi
〒104-0061 東京都中央区銀座1-9-8 奥野ビル2階
Tel:050-3635-3001 fax:03-5159-0041

https://www.gsawarabi.com

昨秋展「角力國家ノ元氣ヲ養フ」(角聖常陸山の言葉)は、茨城県(常陸国)出身の稀勢の里関へのエールでもありました。相撲をテーマに描き続けている日本画家木村浩之さんは昨夏、茨城県の舟塚山古墳(堀を含め260m)を訪れ、そこから見る風景の悠大さに想を得た作品「筑波」を描きました。神事である相撲の起源の神、武の神である鹿島神の神域と、万葉集で最も多く詠まれた山である「紫峰」筑波山に挟まれたこの地は、日本武尊伝承の色濃い神話の里でもあります。日本神話や日本の歴史に自己の胚胎の原点を据え、代表作「夜久毛多都」など芸術の神、荒ぶる神たるスサノヲ像でも知られる彫刻家佐々木誠さんと共に、本展ではお二人の作品の奥に宿り、そして滾(たぎ)る「見えない力」に触れて頂ければと存じます。手負いの新横綱を突き動かしたその力こそは、感動という原点、生きる源に通じるものでしょう。綱を締める度に自分自身が清められ洗われると語った横綱のこころは、芸術家の仕事の原点、ひいては私どもの生きる原点であり目指すところでもあるのかも知れません。(田中壽幸)